京都新聞2006/10/17〜18日 

当麻曼荼羅」の掛け軸を奉納

長岡京・光明寺で開眼法要
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奉納された当麻曼荼羅を前に営まれた開眼法要(光明寺釈迦堂)


京都府長岡京市粟生の光明寺に「当麻曼荼羅(たいままんだら)」を描いた掛け軸が奉納されることになり、16日、同寺で開眼法要がおごそかに営まれた。

 「当麻曼荼羅」は、浄土宗西山派の派祖にあたる証空上人が奈良県にある当麻寺を参拝した際に出会い、仏教の教えを分かりやすく示していることに感銘を受けたといわれる。証空上人が伝道のために使ったとされる2メートル四方の曼荼羅と同じ大きさの作品を、同宗派の常念寺=愛知県一宮市=の松坂俊照住職(63)が、光明寺に寄付した。

 この日、関係者が見守るなか法要が行われ、仏画家の藤野正観さん(56)=京都市西京区=が約1年半かけて絹地に描いた曼荼羅の掛け軸を前に僧りょが読経を奉納した。参列者は極楽浄土に往生するための教えを細かく書いた鮮やかな色合いの掛け軸を伝え続けていくことを誓い合った。

 法要に出席した松坂さんは「形あるものが奉納できてよかった」と喜んでいた。